「林市政は安倍自民党の横浜版!」第三回林市政シンポジウム
横浜市の新中期計画素案の内容検証と、オール与党市議会の変革を題材に、第三回林市政シンポジウムを10月24日に開催しました。主催は横浜自治体問題研究会と横浜市民団体連絡会です。
人も企業も輝くー大企業本位の市政をこれからも進めること
始めに、新中期計画の問題点として横浜市従本部森田書記長から報告を受けました。森田さんは中期計画のねらいが「『人も企業も輝く横浜』の実現を目指す」とありますが「本質は大企業を中心とした市政運営の内容を進めることになっています」と、計画の中心をズバリ言い当てていました。戦略と基本政策について3点にわたり指摘されました。
1)子育て支援策など一定の市民要求を反映しつつも「女性の活躍支援」、国家戦略特区・国際戦略総合特区の活用、グローバル企業誘致、大規模開発事業等の大企業優遇政策をこれまで以上に続けることが明記されています。
2)オリンピック・パラリンピック東京大会を好機とした集客、MICE機能の拡充、カジノ誘致に積極的な姿勢を示している統合型リゾート(IR)を活用した「経済活性化」などを進めるとしています。このことは切実な市民要求を無視し市民からは遠い市政にますますなります。
3)「自助・共助」を強調した防災・減災対策となっていますが、先日の台風による土砂災害対策などは不十分です、職場の人員体制が削減され点検や指導等できないのが実態ですと話し、公的責任の後退が進んでいます、と自らの経験も交えて話されました。
続いて、行財政運営の項目について二つの問題点を指摘されました。
1)「徹底した事務事業の見直し」は公務の民営化・委託化、職員人件費の抑制をこれまで以上に進める内容です、昨年の市長選挙の公約や民間で出来ることは民間でという路線です。
2)「財政基盤の強化―財源の安定的な確保」としては市民負担の「公平性」「未収債権(滞納)の収納率の一層の向上」等を掲げ、使用料などの引き上げ。国保料の収納等が今以上に強制的に行われるようになります。と話され市民の力で市政を変えることが必要ですと結ばれました。
林市政は自民党の下請機関化
続いて、「林市政の本質とオール与党市議会を変えるために」と題して日本共産党市議会議員の岩崎ひろし副団長からの報告を受けました。岩崎議員は「林市政の実態は・・・安部政権の下請け機関化」していると鋭く指摘されました。林市長の最初の当選は当時の「民主党政権の風を受けての当選であり2期目は自民政権に変わり」自民党と「政策協定」(公表しないので秘密協定)を結び、市長選挙のあと「アベノミクスに乗る」路線を本格化した移り変わりを明確に話されました。市政の中心は、「市民生活に冷たい市政―大型公共事業優先・拡大」「教育の政治介入を許容」していることなどや、その背景として「安倍・菅ラインの市議団」の異常さとして市議団の数人が「日本会議」メンバーになっていることなどを指摘されました。続けて、いびつな市政運営として、地方自治の本旨は、住民福祉の増進=「市民のいのちと暮らしを守ること」から2点の市政運営や財政について説明されました。
1)道路行政・道路財政について林市政の変遷の内容について、一般道路と横浜環状道路予算の変化を話されました。「平成21年度横浜環状道路予算は101億円、一般道路整備費は372億円組まれていました。平成25年度は横浜環状道路に181整備億円、一般道路費は238億円であり少しずつ財政規模が逆転しています、平成26年度は予算案で横浜環状道路費は234億円、一般道路費は210億円となり、林市長2期目で逆転しました」と財政規模の分析をされました。岩崎議員は林市長が議会で答弁している内容は「生活道路も大事、高速道路も大事」と答弁しているが、実態はいまの予算規模を見れば大企業本位が明確になっていますと指摘されました。また、ガードレールの整備について「平成21年から25年までの推移は全市で6㎞から2㎞に大幅に縮められている」と市民生活道路が優先されていない市政運営を批判されました。
2)また市民意識調査では、生活道路の整備要望の順位が年年上がり平成25年度は5位にランクされている、しかし、高速道路は順位が29位と低く市民要望の中では緊急性が見いだせないと指摘されました。防災対策では「危険斜面地・崖対策」と「同報系防災行政無線」の整備を市議団は要望しているが「財政が厳しいと実施していない」と自助・共助の計画を見直す必要に言及しました。こうした市長・市政を変えるには、議会の力関係を変えるチャンスが来年の市議会選挙となりますと語り「安倍政権の下請け機関化の元凶―自民党」「与党・準与党の動向・・・独自の存在感無く、自民に追随している」オール与党の市議会を、日本共産党の議員増で市民の暮らし優先の市政に変えようと訴ったえられました。