横浜市はIRカジノ事業を中止し、市民生活優先の市政運営をすることを求める緊急要請
2020年6月30日
横浜市長 林 文子 様
カジノ誘致反対横浜連絡会
共同代表 後藤仁敏
2019年8月22日、林横浜市長は「IRカジノ誘致」を発表し、山下ふ頭をその場所として指定しました。林市長は2017年市長選挙から「カジノは白紙」との表明を繰り返してきました、また、カジノ誘致は市民の意見を聞いて決定するとも言っていました。市民の意見も聞かず、無視しての突然の発表は、市民を欺くものです。
新型コロナウイルスのパンデミックにより、世界のIRカジノ事業は大きく変わりました。入場制限や閉鎖などで事業収益が大きく落ち込んでいます。こうした中で、ラスベガス・サンズが日本からの撤退を表明したことは、IRカジノ事業に横浜の財政をゆだねるのは危険きわまりないことであることが明らかになりました。
IRはまさに不要不急、カジノは密閉・密集・密接、「三密」の事業であり、収まる気配を見せない新型コロナウイルス感染拡大の状況からみても、事業継続が困難です、外国人を取り込むインバウンドは期待できません。結局、多くの日本人からお金を吸い上げ、ギャンブル依存症患者を増やすことになります。
神奈川新聞の調査(6月23日付)では、横浜市民の66%がカジノを含むIRの誘致に反対と答えています、昨年8月の誘致表明後の9月調査よりも2.58ポイント増加しています。また、誘致を推進する市の姿勢には73%が「評価せず」と回答しています。こうしたことから、私たちは、横浜市のIRカジノ事業は中止し、市民生活優先の市政運営を進めることを求めます。
以下により要請しますので、お忙しい中ですが7月6日までに回答をお願いします。
要請項目
- 横浜市はIRカジノ事業を即時中止すること。神奈川新聞の調査では(6月23日付)IRカジノに横浜市民の66.43%が反対していることから、昨年8月の林市長の誘致表明が市民に受け入れられていないことが明らかになりました。
- 昨年9月の神奈川新聞の調査では「住民投票」の実施を求める意見が72.48%になり、市長の一方的な誘致表明は問題があり、市民の意見を問う「住民投票」を実施するべきです。
- 2020年度予算IRカジノ事業の4億円を新型コロナウイルス対策に振り向けること。
- 新型コロナウイルスの感染予防のためにも、カジノは「三密」といわれる密閉・密集・密接の事業であり、IRカジノ事業の継続は困難です。感染拡大を予防するためにも、IRカジノ誘致は即時停止してください。
- 新型コロナウイルス感染拡大による市民の生命・生活・経営を守り、改善するための今後の施策を明らかにすること。
- ラスベガス・サンズの日本からの撤退などを踏まえて、世界のIRカジノの経営状況を調査し、カジノ誘致事業を根本から再検討してください。
- 国の基本方針が7月26日までに発表される予定ですが、遅れるとの報道もあります。国の状況が国民に明らかにならないなかで横浜市だけが事業を進めることは問題があります。北海道も千葉市も撤退しています。横浜もIR誘致から撤退するべきです。
- 横浜市の事業計画などの発表「2ケ月延期」は市民を欺くもので、時間をかけても市民の多くが反対していることは変わりません。IR誘致事業は、延期でなく、撤回すべきです。
- 市民説明会を開催していない6区(瀬谷・栄・泉・戸塚・青葉・都筑)の説明会を開催すること。他の12区で実施しながら、6区では開催せずに動画配信で済ませることは許されません。
提出団体 カジノ誘致反対横浜連絡会
〒231-0062 横浜市中区桜木町3-9 平和と労働会館3階
電話・FAX 045-650-1896共同代表 後藤仁敏 事務局長 菅野隆雄